今井絵理子議員が軍用地主と判明。中途半端な正直さの愚かさとは?

社会
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2017年1月4日、昨年の参院選で当選した議員121名の資産報告書が公開されました。注目すべきは自民党の今井絵理子(元SPEED)参議院議員が地元沖縄に現在は自衛隊及び米軍基地となっている土地を所有する『軍用地主』であったこと、同じく自民党の三原じゅん子参議院議員が保有資産ゼロと報告していること、社民党の福島瑞穂党首の保有不動産が増えていたことでしょうか。

こんにちわ、楓(fu)です。

デイリー新潮の1/23(月) 8:01配信の記事を見つけました。

タイトルは「今井絵理子、米軍基地の軍用地主だった 資産公開“正直者”の国会議員たち

特集「『福島瑞穂』と『今井絵理子』は正直者! 『三原じゅん子』が資産0円で通る子供騙しの『国会議員』資産公開」という「週刊新潮」2017年1月19日号 掲載の記事です。

三原じゅん子議員の記事はこちらです。

三原じゅん子が「資産0円」? 議員資産公開の子供だまし」デイリー新潮配信記事

政治家の資産公開如きで単純に正直者とそうでない者みたいな子供じみた分析をするのもどうかなとは思いますが、週刊誌の記事としては面白いのかもしれません。

昨今の風潮である単純な比較論が受けて週刊誌の売り上げ増にも結びつくのでしょうが、こと国民の代議員である政治家(政治屋?)が主義主張と合致しない、整合性の取れない報告を、ただ正直者は素晴らしい!みたいなノリで公表する幼稚さに、正直いってガッカリさせられているのは僕だけではないはずです。

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今井恵理子議員の記事

資産総額9899万円で、121議員中3位につけた1回生は、元SPEEDの今井絵理子議員(33)。目を引くのは彼女の所有不動産だ。資産報告には、〈那覇市字当間溝江原〉に337平方メートル、〈沖縄市字嘉良川〉に815平方メートルとある。実は、前者は自衛隊の那覇基地、後者は米軍・嘉手納基地の土地であり、彼女は歴(れっき)とした「軍用地主」ということになる。

事務所の解説によれば、

「今井がSPEED時代に得た金は父親が管理しており、ご指摘の土地は資産運用の一環で購入しています。沖縄では一般的な運用方法ですが、確かに、出馬する前には“土地を親名義に変えたほうがいい”という声もありました。ただ、今井本人は、“軍用地を持っていることはイメージが悪いかもしれません。でも、12歳から芸能活動を頑張った結果ですし、やましいことはないので真実を隠さず公表したい”と判断したようです」

前出:デイリー新潮(1月23日配信記事より)http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170123-00516865-shincho-pol

特に事務所の解説による今井恵理子議員のコメントとして述べられている部分、

“軍用地を持っていることはイメージが悪いかもしれません。でも、12歳から芸能活動を頑張った結果ですし、やましいことはないので真実を隠さず公表したい”

この部分に関して、『あなたは国会議員ですか?それともまだアイドル歌手の延長でやっているのですか?』と強く問いたい!

自民党という、米軍基地撤退を要求する一部の沖縄の声を無視するかのような政策を強行しているこの国の与党の一員であるにも関わらず、自身が「軍用地主」であるという事実を、『12歳から芸能活動を頑張った結果ですし、やましいことはないので真実を隠さず公表したい』などと、何の身辺整理もせずに出馬して当選させてもらっておきながら、公人としての意識も覚悟も感じられないコメントを、よく臆面も無く出せたものだと問いたいのである!

軍用地主とは?

『軍用地』(在日米軍の基地や施設として使用されている土地、または沖縄の自衛隊基地)の所有者。沖縄県に集中している。戦中戦後に土地を接収され、現在は日本政府と賃貸借契約を締結し、地代として軍用地料の支払いを受けている。

「借地料」は沖縄県全体で年間約900億円を国が軍用地主に支払っており、借地料の目安になる土地の1㎡の借地単価は、毎年、国と沖縄県軍用地主連合会との間で話し合われ、その結果、翌年分の借地料の値上がり分の金額が決まる。基本的に値下がりすることはない。

沖縄では個人はもちろん、会社や団体・組合などのお金の投資先として『軍用地』が重宝されているそうです。

そういう意味では今井絵理子議員も『やましいことはない!』と言い切れるのでしょうか。

軍用地への投資メリットとは?

沖縄県内で流通している『軍用地』への投資を勧誘するサイト等では次のようなメリットが謳われています。

◆管理は国におまかせ、わずらわしい事が全くありません。会社経営や株式、アパート経営などの投資物件と違い確実な収入が毎年入ってきます。
◆国から直接、借地料が貰える。 毎年8月に1年分の借地料が、国より地主へ銀行振り込みされます。一般の投資商品(アパート経営や株)と違い、第三者へ管理料や手数料を支払う必要がなく、手間と費用がかかりません
◆借地料は毎年値上がりしているので損がありません。借地料の毎年の値上がり分は12月に毎年振り込みされます。値上がり率は、政治に大きく左右される為、大きな事件、事故が起きると上がり傾向にあります
◆不動産の担保価値が高い。沖縄の銀行では軍用地はアパートより評価が高く、「軍用地ローン」という商品もあり、担保力の高い収入物件とされています。返還の見込みのない土地(飛行場の滑走路等)は、高値で取引され商品価値も上がります
◆固定資産税が安く相続税も有利。国の借地権が付いているため、土地の評価額が事業用の不動産と比べ極端に低い。
◆定期預金や国債より利息が高い。
◆一般の土地と同じで分筆して売却・相続・担保物件として多目的に使える。

ご存知の通り、国が借地料を軍用地主に支払うということは、即ち『税金』が使われているということです!

今井絵理子議員の愚かなる正直さ

この写真をご覧ください。

あれれ?沖縄の人たちって全員基地に反対しているんじゃないの?

現在の本土(沖縄を除く日本国内)メディアの大部分が、然も(さも)沖縄から米軍基地を中心とする「軍用地」が無くなることを沖縄県民の全てが望んでいるかのような偏向報道に溢れています。

しかし実際のところ、基地関連で働く人たちは一定の割合でおり、その収入面での好待遇から優良就職先として若者中心に人気があるのも事実です。さらに年間約900億円以上のお金を受け取っている「軍用地主」の方々は、基地が無くなると困る人たちでもあります。

このように複雑な歴史背景によって、現在の沖縄が基地賛成を声高に叫べない苛立ちや苦しみを抱えた状況であるにも関わらず、今井恵理子議員の弁明にあったような「頑張った結果として軍用地主になれた!やましいことは何もない!」という考え方が、果たして与党国会議員として許されるものなのでしょうか?

まして前項 ” 軍用地への投資メリットとは ”にあったメリットとされる項目の内、

値上がり率は、政治に大きく左右される為、大きな事件、事故が起きると上がり傾向にあります!

返還の見込みのない土地(飛行場の滑走路等)は、高値で取引され商品価値も上がります!

こんな宣伝文句と共に取引されている「軍用地」を所有する「軍用地主」であることを隠そうともしない与党国会議員が正直者であるなどと、笑止千万(しょうしせんばん)、噴飯もの(ふんぱんもの)であると云わざるを得ません!

まとめ

僕自身の姉妹が沖縄に嫁いでいるという家庭事情から、特に沖縄関連のニュースには無頓着ではいられません。それ故(ゆえ)少々過激な論調になってしまった感は否めませんが、ズバリ本音で書きました。

沖縄県人が収入面は別にして就職したくない職種って何だかわかりますか?

「観光業」だそうです!(姪っ子たちとの会話より)

最近では沖縄ブームも定着し、内地(本土)出身の『ナイチャー』が沖縄に移住してきて観光関連業種へ従事しているケースが増えているらしいです。その反面、ウチの姪っ子みたいに沖縄出身の『ウチナー』はとりあえず進学か就職で内地(本土)へ向かうのが一般的になっています。家庭の状況(収入面が大きい)によっては難しいケースもあるそうですが。

今回の記事で訴えたかったのは、今井恵理子議員は自身が「軍用地主」であることを公表すれば、どのような反響が起こり得るか・・・という事に対して、考えが及ばなかったのかという事が残念でなりません。若しくは支えてくれる周りの方々にしても、もう少し国民の視線に対して真摯であるべきなのでは?と感じます。

一般人であれば個人的資産運用のひとつとしての「軍用地主」を僕は否定しません。

しかし「国会議員=公人」であるならば、少なくとも税金を納めている国民が納得する説明なりが出来なければ、自分名義から外す等の方策を取るべきだったのではないかと考えます。

そして今回、今井絵理子議員の説明にある、

“軍用地を持っていることはイメージが悪いかもしれません。でも、12歳から芸能活動を頑張った結果ですし、やましいことはないので真実を隠さず公表したい”

という公式コメントは、どうしても公人たるべき姿ではない!と断言せざるを得ません。

長々と書いてしまいました。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

 

 

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